~血統ウェーヴ~

直系統に囚われない血統解釈で競馬の本質に迫る

2020-01-01から1年間の記事一覧

【ジャパンC】デアリングタクトよ、ザルカヴァになれ

菊花賞。 本命のバビットの手応えが早々に怪しくなり、コントレイルの楽勝だと思った。 しかし現実は、条件戦を勝ち上がったばかりのアリストテレスに最後の最後まで苦しめられた辛勝。レース後のダメージは、稀代の名馬として生を受けてから初めての経験だ…

【天皇賞・秋】◎フィエールマン

天皇賞・秋、 2頭(牡馬) ジャパンカップ、 2頭(牝馬) 有馬記念、 3頭(牡馬2:牝馬1) これは、3歳春(ダービー)までにG1レースを制した馬の、5歳シーズン以降における優勝実績(2001年~)だ。 天皇賞・秋でこれに該当するのは2006年のダイワ…

【菊花賞】◎バビット

ーーーーーーーーーーーー 「フィッシュ」。 アメリカでは走る馬の体形をこう呼ぶらしい。 馬体を正面からみると魚のように薄いのがその特徴だ。 これを知ったのは今年のダービーのパドック解説(GC)で、テレビ画面には大本命馬の姿が映っていた。 「空気…

【秋華賞】絶対に、無い

2020年2月8日、京都競馬場に虹がかかった。 グリーンチャンネルの画面越しに、輝かしい未来を予感した。 その数十分前、エルフィンSで1頭の牝馬が圧倒的なパフォーマンスを披露したゴールの瞬間、私は 「桜花賞馬だ!」 と両手を挙げて叫んでいた。 デアリ…

グリーンチャンネルでメッセージが読まれました(^^)

デアリングタクトのぬいぐるみが出来た。 欲しい... 通販で注文しようかと考えていた先週日曜の昼休み、「ぬいぐるみをプレゼント」というフレーズが耳に入ってきた。どうやらグリチャの全レース中継でメッセージが採用されると貰えるらしい。テーマは「秋競…

【9/6(日)札幌芝の注目馬】・・開幕週に逆戻り??

土曜札幌7レース、7番人気のファインスティールが逃げ切った。 勝ちタイムは、開幕週の同条件(芝2000m/1勝クラス)よりも早かった。 先週は札幌競馬としては珍しく重馬場となり、今週は乾いたとしてもダメージは残る筈で、最終週なら尚更というのが大方…

【札幌2歳S】◎ユーバーレーベン

昨年に続いて、札幌記念では現5歳世代のハービンジャー産駒が勝った。 (19年、ブラストワンピース/20年、ノームコア) そのハービンジャー産駒は今年の札幌芝コースで既に7勝を挙げているが、その世代別の内訳はこうだ。 7歳世代・・0頭 6歳世代・・…

【新潟2歳S】◎セイウンダイモス

土曜新潟5R新馬戦、6番人気のモメントグスタールに本命を打った。 「打った」というのは、POG-INFOさん(以下敬称略)の予想シミュレーション機能においてだ。後から知ったことだが、このレースでは私を含めて3人が予想を送信していて、3人とも◎が被って…

【新潟12R(1勝クラス)/5R(新馬)】ニシノウララは3度あるか?

後に語り継がれるような名馬でも、デビュー戦で敗れているケースは珍しくない。 その一方で、「新馬戦がベストパフォーマンスだった」と評価される条件馬も古今東西、数多く存在する。2・3歳時のアーモンドアイに唯一土をつけたニシノウララがその典型だ。…

【函館記念】◎トーラスジェミニ

現在のところ、今年の2歳戦の話題は前評判の高かったモーリス産駒の低調ぶりに尽きる。 そのモーリス産駒の今後の成功パターンのモデルとして着目している馬が函館記念に出走するから記事にしておこう。 ーーーーーーーー トーラスジェミニ /母母母父リボ…

遺伝の研究

私は、十数年前から血統研究に3年周期と13年周期の生産年という概念を取り入れている。遺伝現象の不思議には「時間」が深く関係していると直感しているからだ。 前回の記事に書いた「早生まれ」「遅生まれ」に着目したデータ分析も、3年周期の生産年によ…

ノーザンF生産馬に1・2月生まれの多い不思議

厳寒期にては母親の胎内、または土の中で眠り、 4月、暖かい日差しの恩恵を受けて青々と茂った草木のもとに生物が誕生するのは、より強く、逞しく育つ為の自然界の摂理であり、馬とて例外ではない。 しかしながら、サラブレッドは経済動物である。 1度目の…

【阪神5R/伝説の新馬戦】◎ダノンザキッド

1着アンライバルド (皐月賞馬) 2着リーチザクラウン(ダービー2着) 3着ブエナビスタ (桜花賞・オークス・・) 4着スリーロールス (菊花賞馬) 2008年菊花賞当日の芝1800m新馬戦だ。 菊花賞当日といえばその翌年も1着ローズキングダム(ダービー…

【宝塚記念】◎クロノジェネシス

久々のブログ更新だが、サボっていた訳ではない。 もともと、レース予想は発走30分前位にならないと身が入らない人間なのだ。 俗に言う「締め切り効果」というヤツですな。 しかしながら、年に数レース、何日も(何週も)前から不動の本命馬が決まっている…

【ダービー】◎ガロアクリーク

2017年産におけるクラシックロードは、ハーツクライ旋風から始まった。 後の重賞勝ち馬でも初戦敗退が目立つハーツクライ産駒だったが、現3歳世代ではデビュー戦から鋭い決め手を発揮する馬が続出して注目を集めた。もともと晩成傾向の血統なのだから末は博…

【オークス】・・予想要りますか?

繰り返すが、日本では4着馬は馬券対象外である。 更に、1着馬は大差勝ちしようがハナ差で辛勝しようが配当は変わらない。 要するに、これから書くことは殆ど無意味な戯言である。 ただ、安心してくれたまえ。酒などは一滴も入っていないし、そもそも、普段…

いざオークス、デアリング様のお通りだ

「競走馬はファンの馬である」 競馬の神様と称された、大川慶次郎氏の言葉である。 競馬は、馬券を買うファンによって支えられている。 レースの賞金は、私たちが日常汗水流して働いて得たお金なのだ。 競馬ファンならば、誰しも馬主に憧れるかと言えばそれ…

【無観客競馬】サラブレッドの「父に似ない」遺伝法則を考える

サラブレッドの適性や特徴が産駒にストレートに遺伝するならば、血統研究家など必要ない。実際には、いろいろな複雑な要素が絡み合っているか、はたまた単なる神の匙加減かといった具合に父に似ない。産駒の無観客適性の高さが確定的なロードカナロアやオル…

【無観客競馬】ロードカナロア産駒を再考する

前回の無観客分析から2週間たった。 最新のデータを見ていこう。 ーーーー データのレシピ ーーーーー □対象は生産者L上位概ね50位以内の生産馬 □好走データは、 ・2・3歳限定戦の2着以内(3歳未勝利戦を除く)、 ・特別戦(重賞含む)の2着以内、 …

「巨大厩舎」VS「権限厩舎」、これが現代日本競馬の本質だ!

前回までの復習だ。 ーーーーーーーーーーーーーーーーー 日本競馬を席巻するノーザンF生産馬の約半数はクラブ所属馬で、その権限は実質生産者にあり、トレセン並みの施設と優秀なスタッフの揃った「外厩」の利用が日常になって調教師の裁量は確実に狭まっ…

「ブランド厩舎」と「権限厩舎」を見極めろ! 上位厩舎偏

「前置き偏」を読んでくれた方に捧げる ・・・ さあ、 ーーーー データのレシピ ーーーーー 集計期間は直近30週分 □対象は生産者L上位概ね50位以内の生産馬 □好走データは、 ・2・3歳限定戦の2着以内(3歳未勝利戦を除く)、 ・特別戦(重賞含む)…

【回収率向上大作戦】ブランド厩舎と権限厩舎を見極めろ!(前置き偏)

現在の日本の生産界はノーザンファームが席巻している。 そのノーザンF生産馬の約半数はサンデーレーシング、キャロットクラブ、シルクホースクラブのいずれかに所属しているが、これらの馬の育成方針やローテーション、騎手の起用などの権限はどこにあるの…

【保存版】無観客競馬で台頭する種牡馬を探せ!

前回の続きだ。 ーーーー データのレシピ ーーーーー <無観客>直近9週分 <観客有>無観客以前の直近9週分 □対象は生産者L上位概ね50位以内の生産馬 □好走データは、 ・2・3歳限定戦の2着以内(3歳未勝利戦を除く)、 ・特別戦(重賞含む)の2着以内…

無観客競馬で台頭する種牡馬を探せ!(ア行~カ行)偏

前回の要領で表題に取り組んでみよう。 ーーーー データのレシピ ーーーーー <無観客>直近9週分 <観客有>無観客以前の直近9週分 □対象は生産者L上位概ね50位以内の生産馬 □好走データは、 ・2・3歳限定戦の2着以内(3歳未勝利戦を除く)、 ・特別戦…

【無観客競馬】オルフェーヴル産駒の牝馬を狙え!

早いもので無観客競馬のデータも9週分まで増えたから、その傾向を探ってみよう。 直近18週に着目すれば観客有/無のデータが半々となって面白い発見があるかも知れない。 まず、久々のブログ更新になるので自作の生産者別データのレシピを再確認しておこ…

【観客数別データ】今週出走の注目馬・軽視馬

年明けから、自作の生産者別データの改良の為の試行錯誤を続けているが、その半数程を捨てることにした。 削除データ ・新馬/未勝利戦の全データ ・全レースの3着(好走)データ 目的は主に増えすぎた好走データを「より強い相手による、より上の着順」に…

【権限厩舎】3/1(日)の注目馬

「権限厩舎」の定義は週中に書いている。 簡単に言えば、日高産馬/リーディング下位騎手で好成績を挙げている厩舎だ。 今回はこれに社台F生産馬も加えて、昨秋以降の成績が優秀な厩舎をピックアップする。基本的には過剰人気になりやすいノーザンF生産馬…

【偶然じゃない】競馬の本質が見えてきた・・今後躍進する厩舎を探せ!

能力、適性、調子。 レース予想における競走馬の評価軸は、主にこの3つであると考えている。 実際のレースではこれに枠順や騎手の駆け引きによる「展開」といった不確定な要素が加わるから、予想は難しい。 ではまず、競走馬の「能力」について考えてみる。…

杉山先生、もしや・・知っていたのですか??

最低人気(16頭立て)で2着。 フェブラリーSのケイティブレイブである。 過去の実績なら他馬に引けを取らないどころか有力視されても不思議ない。 最低人気に甘んじた最大の要因は、今年連対ゼロだった長岡騎手の起用だろう。 実際、昨年の有馬記念では…

【永久保存版?騎手データ】マーフィー・ロスを埋める騎手を探せ!

競馬におけるリーディングといえば主に、 種牡馬、騎手、調教師、生産者が挙げられるが、この中で騎手だけが仲間はずれである。さあ、理由を考えてみて欲しい... 正解は、騎手だけが2文字である...というのは冗談として、 種牡馬、調教師、生産者の3つは同…