モンジューのひ孫     /〜血統ウェーヴ〜

直系統にとらわれない血統解釈で競馬の本質に迫る

【偶然じゃない】競馬の本質が見えてきた・・今後躍進する厩舎を探せ!

能力、適性、調子。

 

レース予想における競走馬の評価軸は、主にこの3つであると考えている。

実際のレースではこれに枠順や騎手の駆け引きによる「展開」といった不確定な要素が加わるから、予想は難しい。

 

ではまず、競走馬の「能力」について考えてみる。

その指標として信用性が最も高いのは「走破タイム」だろう。

先日行われたフェブラリーSの勝ち時計は1:35.2。

同日の3歳未勝利戦の勝ち時計が1:39.1、だから、約4秒の差がある。

 

さて、中央競馬における新馬戦と未勝利戦を足した数は1300強らしい。

ここで、この勝ち上がり馬1300頭をこの「4秒」の中で序列付けするとしよう。

仮に各々直近の馬との能力が「均等」であるとすれば、1300/4で1秒差の中に325頭、0.1秒差の中に約32頭の同世代馬がひしめくことになる。

 

先日のフェブラリーSの1着馬モズアスコットと2着馬ケイティブレイブの差は0.4秒差ついた。前述の仮定が正しければ、この0.4秒差の中に各世代100頭を超える能力馬が存在することになるが、これはありえないだろう。記憶に新しい所では有馬記念リスグラシュー、少し遡って2013年の天皇賞秋のジャスタウェイのように、現代日本競馬ではG1レースでライバル達を置き去りにする「青天井」のパフォーマンスを見せる覚醒馬はほんの一握りであって、「重賞未勝利馬がG1制覇」「国内で条件クラスの馬が海外重賞制覇」してもさほど驚かない程に重賞レベルで能力が拮抗した馬が多数存在するのだ。これでは条件クラスの出走馬の「重賞級」という厩舎コメントがたとえ真実であっても「鉄板級」とは言えない。

 

すると、必然的に予想ファクターとして比重を置くべきなのが残る「適性」「調子」「展開」だ。

 

これには競走馬の長所を伸ばす育成と、

その適性を細かく見抜く調教師、

目標レースに照準を定めコンディションを整える厩舎力、

レースで展開を味方につけ、競走馬の能力を引き出す騎手。

そう、全てにおいて「人」が関わってくるのだ。

 

実際、昨秋から生産者別データの作成を始めて以来、私の競馬観は大きく変わった。

血統情報のみに偏重した予想スタイルを捨て、より「人」に関心を持つようになった。

  

 さあ、ここからは具体的なデータを交えて行こう。

 

まず、「人」に着目したデータを作成する際には気を付けることがある。

それは、「権限がどこにあるか?」である。

実は前回の記事で「日高産馬」という括りからビッグレッドFとコスモVFの生産馬を除外した理由はここにある。これらの馬の育成やレースにおける戦略の「権限」が岡田繁幸氏にあるのは自明であり、所属厩舎、騎手に至っても「専属性」が強く個人としての評価は難しい。これはノーザンF生産馬や大クラブの所属馬にも言えることだ。

従って、厩舎や騎手の本質を見たいなら、これらのデータを切り離さなければならない。加えて、「社台グループ」と「ダーレーJF」の生産馬はその血統レベルと質が異なる為、「日高産馬」とデータを一括りにするのはナンセンスだ。

 

※データの集計、仕分け条件は前回の記事と同じ

【日高産馬/L下位騎手の厩舎別成績】

この場合、調教師に最も「権限」がある状態だ。否が応にもその手腕が問われる。

ルメール騎手にお任せします」なんてことは絶対に言いません。多分...

 

まずは全体成績を見てみよう。

※障害レースは除く

ーーーーーーーーーーーーーー

 日高産馬/L下位騎手

☆3着以内     ・・392頭

(3番人気以内)  ・・143頭

 

▼4着以下

(3番人気以内)  ・・143頭

▼7着以下

(4・5番人気)  ・・ 73頭

ーーーーーーーーーーーーーー

 

3番人気以内の馬券内好走率が見事に50%だ。

 

では、今度は厩舎を昨年の成績で真っ二つに割ってみよう。

ーーーーーーーーーーーーーー

 日高産馬/L下位騎手

L上位厩舎

☆3着以内     ・・128頭

(3番人気以内)  ・・(50頭)

 

▼4着以下

(3番人気以内)  ・・ 56頭

▼7着以下

(4・5番人気)  ・・ 31頭

ーーーーーーーーーーーーーー

 

3番人気以内の馬券内好走率が全体よりも少し低下。

4・5番人気の伏兵の凡走率も高くなることから、

日高産馬/L上位厩舎においては「鞍上強化」=「勝負気配」の傾向を認める。

 

ーーーーーーーーーーーーーー

日高産馬/L下位騎手

L下位厩舎

☆3着以内     ・・264頭

(3番人気以内)  ・・(93頭)

 

▼4着以下

(3番人気以内)  ・・ 87頭

▼7着以下

(4・5番人気)  ・・ 42頭

ーーーーーーーーーーーーーー

 

これは単純に前出の2つのデータの差となる。

好走データ(264頭)と凡走データ(87頭+42頭)の比がほぼ2:1となっている所に着目しよう。

 

要するに、同条件でこれよりも優位に好成績を挙げている厩舎こそが、その独創性と技術を評価されるべきなのだ。

馬券ファンからすればこれらが「本当に儲かる厩舎」であることは言うまでもない。

 

さあ、種まきは終わった。

昨年のリーディング50位以内の厩舎の内、

前記条件おいて全体よりも明らかに優位に好成績が認められる厩舎が3つある。

 

栗東・松永幹厩舎

栗東・清水久厩舎

栗東・杉山晴厩舎だ。

 

ーーーーーーーーーーーーーー

栗東・杉山晴厩舎

日高産馬/L下位騎手

 

☆3着以内     ・・ 5頭

(3番人気以内)  ・・(2頭)

 

▼4着以下

(3番人気以内)  ・・ 0頭

▼7着以下

(4・5番人気)  ・・ 1頭

ーーーーーーーーーーーーーー

 

このデータには先週のケイティブレイブフェブラリーS2着は含まれていない。

 

・・・偶然じゃない。

 

データは少ないが、確信するには十分なのだ。

大事なのはディテールである。

 

「引き出し」「戦略」「調整技術」を高いレベルで備えたこの厩舎の今後の躍進は約束されている。