ノーザンF生産馬の階層性を考える
生産者別分析もデータが増えてくると解釈が難しくなってきた。
これまで主に血統・世代・ローテに着目して活用してきたが、それだけでは好走・凡走の線引きが上手くできない条件が目立ってきたのだ。
「まずいな..」
正月開催を終えて、もう一度真剣に自作のデータと向き合う覚悟ができた。
発想というのは、どこからやってくるものなのか分からない。
「もう遅いから寝よう」と部屋を暗くして布団には入るが、当然すぐに眠れる筈もなく、頭の中で生産者別データがグルグルと回り続ける。
突然、
「!」..と閃いて起き出し再びパソコンの前に座る。数分後、また布団の中に戻る。
「!」
「!!」
それを何度か繰り返した後、暗闇の中で光るディスプレイに映し出されたのは自作の生産者別データを「騎手」でソートし直したものだ。
「手応えアリ..」
ここまでくれば、あとは仕事中でも何でもお構いなく発想の「発酵」は進んでいく。
『生産者別データを「騎手」でソートすれば、生産馬の階層性が見えてくる。』
現在、ノーザンF生産馬のファーストドライバー(主戦)がルメール騎手であることは明白だ。
もはやダービーを狙える素質馬なら育成の段階でルメール騎手を意識していても不思議はない(寧ろしなければプロフェッショナルの仕事とは言えないだろう)。例えば、このような「ルメール仕様のオーダーメイド」と言っても過言ではない特別な素質馬と他の馬を同じ「ノーザンF生産馬」と一括りにしていること自体が間違っていたのだ。
では、実際のレースで検証してみよう。
先日の1/6(月)の中山最終レース。
1番人気はノーザンF生産馬のヴァンランディで単勝オッズは1.9倍だった。
当該条件である、
ノーザンF生産馬
/明け4歳世代/芝2000m戦/休み明け(中9週以上)
の直近13週の成績(延べ頭数)は、
3着以内 ・・ 6頭
3番人気以内で4着以下 ・・ 3頭
4・5番人気で7着以下 ・・ 1頭
であるから、鉄板とは言えないが、そこまで危険な香りもしない。
しかし、ここで前述の「階層性」に着目すれば衝撃のデータが浮かび上がる。
まず、凡走した4頭の騎手はシュタルケ、ルメール、ルメール、川田将騎手である。
それに対して3着以内の騎手で最もリーディング(2019)上位なのは戸崎騎手(5位)で、他は軒並み10位以下の騎手である。
要するにこの条件下では、同じノーザンF生産馬でも起用騎手で読み解く「階層」が高い程、危ない人気馬だったということだ。
ちなみに、当レースでマーフィー騎乗のヴァンランディは4着に敗れている。
(明日、続きを書ければ)